アタッチメント
チェアサイド 症例:下顎犬歯残存症例
ポストの形成
歯頸部より歯冠を切断し歯根にポストの形成を行います。
マージンラインについては若干のショルダー又はベベルドショルダー形成が望ましく、マージンは辺縁肉に一致させてください。
また、ポスト内に回転防止の溝を付与します。
ポストの印象
形成終了後にポストを印象採得します。
根尖及びマージンラインは正確に印象採得する事がポイントです。
技工操作
根面のワックスアップ
通常どおりに根面板をワックスアップをします。
根面板の上部は咬合平面か着脱方向に合わせ、平面になるようにワックスを形成してください。また、各根面の高さはなるべく一致させてください。
メールパターンの装着
根面の大きさに合わせてメールパターンを選択し人工歯の排列を考慮した部位に瞬間接着剤等でパターンを取り付けます。
その際、メールパターンの基底部を削合し、高径をなるべく低くしてください。
各メールパターンの平行性の確認とメール基底部の削合
義歯の製作
コーピングのキャスト後、口腔内でアタッチメントの適合のチェックを行います。スプール線を残して試適をした後、ピックアップ印象を行い義歯用の模型を作ります。
義歯用模型
通法に従いアタッチメントを研磨します。
使用金属:金銀パラジウム合金、14K合金、白金加金
維持部分の形状に注意して研磨してください。 維持部分は仕上げ用のシリコンポイントで軽く研磨してください。
アタッチメント完成
アタッチメントは概ね同等の位置が望ましい
アタッチメント義歯
レンジキャップの作成
アタッチメント上にフィメールラバーをセットし、レジンキャップ作成のためコーピングに薄くワセリンを塗布します。
フィメールラバーを覆うように即重レジンを用いてレジンキャップを製作しレンジキャップの状態を石膏に置き換えます。
この時点でレジンキャップを装着したままアタッチメントを口腔内にセットし義歯用の印象採得を行い義歯を作成することもできます。
通法に従い義歯を製作します。
研磨終了後にレジンキャップが入るように粘膜面を削合します。
義歯・レジンキャップ・アタッチメントをドクターに納品します
チェアサイド
レンジキャップの装着
義歯の試適、調整を行い完全に調整が終了した時点で1週間ぐらいそのまま装着し義歯を安定させます。
義歯とレジンキャップを即重レジンにて装着します(舌側に遁路を設ける)。
その際、アンダーカット部にレジンが迷入しないように注意してください。
アタッチメント義歯完成
O-リングの交換
フィメールラバーの交換
フィメールラバーが汚損の時は探針にてフィメールラバーを引っ掛けるようにして取り出します。
また、再装着の時は同じサイズのフィメールラバーを探針の柄の方で押し込むようにします。